(※遺伝的要因も考えられますが、後天的要因として述べています。)
顔を横から見てみると、鼻の下側くらいの線が耳たぶの下を通り、後頭部の高さになっています。
後頭部の下は、首です。
仰向け寝になっている場合、頭の部分は、そのまま前後につぶれますが、首があるだけで、口の部分はそのままつぶれにくいことが分かります。
つまり、口が前に出やすいことが分かると思います。
ここで、もっと歴史をたどってみることにしましょう。
明治や大正時代の前は、江戸時代です。江戸時代は、ちょんまげで、丸髷・・でしたから、枕が、非常に高かったのです。そのつながりで、明治や大正時代の枕は、分厚くて高い枕をしていました。
この時、赤ちゃんの枕を1センチくらいの薄い枕にするかと言えば、しないのが分かります。
大人の枕が、10センチもあるのに、赤ちゃんの枕が1センチなら、しないのと同じだから、数センチはある(今現在の大人の枕くらいです。)枕にしたことが想像出来ると思います。
明治や大正時代の人は、真面目だったので、必ず、赤ちゃんに枕を首まで当てていたことも想像出来ると思います。
首の前側は、口元ですから、枕をきちんと当てられるとその部分が、持ち上がって、口元が前に突き出る形になることも想像出来ると思います。
明治や大正時代には、写真がありますから、一族集まって、写真を撮ってみると、みんな同じように、口元が前に出たサル顔系になっているので、「これはきっと遺伝に相違あるまい。」ということになってしまうと思いますが、現実的には、これも、文化的な習慣から、
枕が高かったことと、真面目に、首にしっかりと枕を当てていたために、口元が前に出て、サル顔系の顔になったことは、容易に考えられると思います。
時代も変わり、今は、枕もかなり低くなりましたから、完全サル顔系の人は、少なくなりました。
しかし、仰向け寝の習慣があり、真面目に枕を赤ちゃんの首に当てていると、どうしても口元が前に出てしまうのです。
二つの不幸と呼んでいますが、お母さんが真面目だと、赤ちゃんの首にしっかりと枕を当ててしまうことと、そのお母さんが選んだ枕の高さが高いと、口元が前に出やすくなるのです。